マークシート形式のテストはデジタル採点で簡単に採点ができるので、教師の負担を減らすことができますが、メリットだけではありません。テストを受ける生徒側にとっては、注意して回答しないと答えが1つずつずれていて、全部消してやり直さなくてはならなくなったり、デジタル採点のソフトがしっかり判断できるように使う筆記用具にも注意が必要です。特に消しゴムでしっかり消すことができていないとエラーになってしまうため、濃い鉛筆と良く消える消しゴムが必須アイテムになります。マークシートは勘で書いても一定の割合で正解するため、生徒の本当の実力を見るのが難しくなるというデメリットもあります。

記述式のように頭を使って自分の言葉で表現する能力を育てたい場合は、マークシートは向いていないのです。デジタル採点を導入した先生側にもデメリットはあります。まず大きなところがコストの問題でしょう。ソフトにもよりますが決して安いものではありません。

一度導入してしまうと、以降の切り替えが難しくなってしまったり、切り替えるときは今までの問題を全部マークシート形式に作り直さなくてはならないという手間も生まれます。デジタル採点ソフトの中には記述式もスキャンして先生が採点できるものもありますので、どのようなソフトを導入するかはよく検討してから行うようにし、運用面のことも考える必要があります。デジタル製品の進化によって教育現場も変わりつつあります。新しいもののメリットとデメリットを比較して、よりよい教育を提供できるように工夫すると良いでしょう。