子どもに合う家庭教師の見分けかた
これから家庭教師を雇うなら、いちばん大切なポイントはなんでしょうか?教えかたの上手さや、やる気を引き出してくれる熱意ももちろん重要ですが、よほどひどいレベルでないかぎり、プロの家庭教師なら、ある程度はそのようなテクニックを備えているものです。そのうえで、実はいちばん重要なのは、「相性」です。相性と言っても、ただ人見知りせずに楽しく話せた、という意味ではありません。友達みたいな先生は、あっという間に雑談ばかりになって、趣味などが合っているとかえって勉強の時間が削られていきます。
そういう家庭教師は、抑えが効かなくなり、注意をしても、生徒さんの方が聞く耳を持たなくなります。あくまでも、「先生と生徒」としての相性が大事なのです。これは、先生の技術やテクニックとは、次元の違う問題です。たとえば、答えが分からない問題をじっくり分かるまで説明し、考える方が向いている生徒さんなのか、できない問題はすっ飛ばしてとにかく数をこなしていくうちに最初は分からなかった問題もできるようになる生徒さんなのか。
煮詰まっている生徒さんに対して、「どこが分からないの?」と聞くタイプの先生なのか、生徒さんが何か言い出すまでじっと待つタイプの先生なのか。そして、生徒さんはどちらを心地好く感じるのか。こういった相性は、書類で紹介されただけでは分かりません。とにかく候補の先生には一度授業をしてもらいましょう。
その際、相性が良さそうかどうかの見極めポイントは、「家庭教師が帰ったあと、子どもからその先生の話を持ち出したか」です。別に、誉め言葉でなくてもかまいません。「あんな変なことを言ってた」とか「変わった教材を使った」とか、自発的にその先生の話をするということは、心に引っ掛かって残ったということです。子どもは、イヤなら、そのまま言います。
イヤでなく、印象に残ったのなら、かなりの確率で相性がいいと考えられます。
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